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こんにちは。2020年6月に東三国で新しく開業した「はたなか歯科クリニック」公式ブログです。
「審美歯科治療」とは、一般的に歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な歯科治療のことを指します。近年、特に前歯など、「見える領域」において、ホワイトニングやセラミック治療など、いわゆる「見た目」における需要が高まりつつあります。審美歯科治療が盛んな欧米人からは、「日本人は歯が汚い」というイメージがあるようですが、日本においても年々歯への意識が高まっています。
歯科治療には「虫歯や歯周病を治す」「よく噛めるようにする」といった機能的な側面と、「白く形のいい歯にする」「歯並びを整える」といった美観の側面があります。この両方を満たす、美しさという観点をプラスした歯科治療が審美歯科治療です。すなわち、「審美歯科治療」とは、単純に「見た目」を治すだけではなく、「機能性」も備わっている必要があります。
今回は当院における「審美歯科治療」を実際のケースをもとに紹介したいと思います。
患者さんは30代の女性です。
「右上の前歯の被せ物がずれているため、治したい」とのことで来院されました。この方は北海道に住んでおられる方で治療の回数や期間に制限のある方でした。
(初診時)
右上の被せ物の軸が右下に傾斜しており、歯ぐきのラインも 合っていません。被せ物をやりかえるだけでは上下の真ん中も合わず、審美的に良好とはいえないため、矯正治療を併用した治療を提案させていただきました。また、下の歯並びもねじれているため、噛み合わせも悪く、機能的にもより良くするため、矯正治療は上下で行うこととしました。
(WAX UP)
矯正治療により、歯を動かし、適切なポジションに並べた後、右上の被せ物の形を考えるため、最終的な状態をシュミレーションします。
上下で矯正治療を行った後、左上の前歯の形態を整え、右上2本の被せ物を製作することにしました。
(矯正治療開始時)
右上2本の被せ物を仮歯に変えたのち、矯正治療を開始しました。
(治療終了時)
予定通り、矯正治療が終了したのち、左上の前歯の形を修正し、右上2本の被せ物を製作しました。
上下の真ん中もしっかり合っており、適切な前歯の噛み合わせを獲得することができました。
「見た目」と「機能性」を兼ね備えた審美治療で患者さんも満足されていました。
(Before & After)
(Before & After)
治療終了時に口元の写真を撮影させていただきました。このような、審美歯科治療の前と後では、やはり患者さんの口元も見せ方も変わっており、治療後の方が大きく口元をみせてくれました!
矯正治療を用いることでできるだけ大切な歯を削ることなく、見た目も機能もキレイな口元を得ることができる場合があります。健康な歯を健康なままで保つためには、見た目だけを重視して安易に被せ物にしてしまういわゆる「セラミック矯正」は避けた方が将来的に得策と言えるでしょう。