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精密拡大治療について

こんにちは。2020年6月に東三国で新しく開業した「はたなか歯科クリニック」公式ブログです。

 

最近、寒くなりましたがみなさま体調はいかがでしょうか?

今回は当院で行う治療の際用いる「拡大鏡(歯科用ルーペ)」について、説明させていただきます。

 

日常的に行われる歯科治療の内容

歯科医院で行われている治療の内容はざまざまですが、「虫歯の治療(根の治療を含む)」や「歯周病の治療」がほとんどだといえるでしょう。さらに、「虫歯の治療(根の治療を含む)」の中で度々みられるものが、「一度治療した歯の再治療」です。

一度頑張って歯医者に通ったのに、また虫歯になってしまっては時間も費用も余計にかかってしまうことになります。では、なぜ再治療が必要になってしまうのでしょうか?

 

再治療が必要になってしまう理由

①定期検診でチェックを受けていない

日本において、定期的に歯の検診やクリーニングを受けている方の割合は2%と言われています。すなわち、治療が終われば検診は行かない方がほとんどです。お口の中の状態は、いろんな要因で変化します。一度治療が完了しても、定期的につめ物やかぶせ物のチェックが必要となります。

②最終的に装着したつめ物やかぶせ物の精度が低い

虫歯治療は最終的につめ物やかぶせ物を装着して終了となります。最終的な装着物の精度が低く、歯と装着物の間に隙間ができると、そこから虫歯菌が侵入することとなります。

また、虫歯が大きく神経まで到達してしまった場合には根の治療(神経の処置)が必要となります。根の治療(神経の処置)も同じく、最終的に樹脂をつめます。そのつめ方が甘かったり、治療の過程で虫歯菌が侵入してしまうと、再治療が必要となります。ちなみに、根の治療の成功率はイニシャルトリートメント(初めて根の治療をした場合)では80〜90%、再治療時には40〜70%と言われています。

③虫歯の取り残しがある

虫歯の取り残しはあってはならないことです。確実に虫歯を取り除くのを確認した上で治療を進めていく必要がありますし、歯科医師の誰もがわざと虫歯を取り残すことはありません。しかし、肉眼では限界があると考えます。人が裸眼で見える大きさ(分解能)は年齢によって変化しますが、0.1mm ~ 0.2mmと言われ、それ以下の段差やすき間、虫歯などはどんなに注意しても「見えていない」ことになります。

当院における治療について

1.拡大鏡(歯科用ルーペ)を用いて治療を行います。

サージテル(8倍)

歯科用ルーペ(8倍)ルーペに付属する LED ライトは拡大してピントの合っている患部を「点で」照らします。治療室には明るいライトが設備されていますが口全体を「面で」照らすため、口の奥や根管を明るく照らすことが実は難しいのです。

 

 

 

 

裸眼(1倍)と拡大鏡(8倍)でははの見え方がこれほど違います。

 

歯科用ルーペは裸眼で見えないものを明るく拡大して見ることで「治療の見逃しをふせぐ」ことで患者さんに対する治療の責任を果たす大きな要素を担います。

 

2.虫歯が取りきれてるか視覚的に確認します。

虫歯が取りきれているか最終的に確認する方法は、「歯科医師の目」です。当院では拡大鏡を用いて治療を行いますが、虫歯がとりきれているか目で見分けるのは困難です。どんなに経験を積んでも確実に取りきれている、という「証拠」が必要です。

当院では「カリエスチェック」を用いて虫歯菌を染め出します。

 

カリエスチェック

虫歯菌のみを青く染めます。

 

 

 

菌だけを染めだすので、虫歯の取り残しを防ぐだけでなく、削りすぎも防ぐことができます。カリエスチェックを用いることにより、視覚的に確認することができるので、当院では、虫歯治療の際は必ず使用するようにしています。

3.定期検診でチェックを行います。

治療が終わると、3ヶ月に一度の定期検診でつめ物やかぶせ物のチェック、虫歯や歯周病のチェックを行います。また、2、3年に一度レントゲン写真を撮らせていただくことで、肉眼的にわからない虫歯や病巣、骨の状態などを確認することで、安定したお口の健康を維持するために、最大限努力いたします。

 

虫歯治療において虫歯の取り残しがあれば、患者さんがセルフケアを頑張っても虫歯は再発してしまいます。また、精度の高いつめ物・かぶせ物を製作するためには、大きく拡大して丁寧に削り、精密に型取りすることが欠かせません。再治療が起こらないようにしっかりと丁寧に治療することが最大の予防処置でもあると考えております。

 

 

 

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